kikiの日記

心動いたもの

『出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと』花田菜々子 読書メモ


やばい。良すぎた。

こちらの良い記事をきっかけに読みました。

yoi.shueisha.co.jp

 

『出会い系サイト』だからやましい本なのかと思うかもしれないけどそんなことない。
夫と住んでた家を飛び出し深夜のファミレスでひとり絶望していた花田さんが、興味の赴くままに行動していたら本当に好きだと思える事を見つけて、好きな理由の言語化もゴリゴリ進んでそれを仕事にもできて、人生を大きく前進させるサクセスストーリー。非常に気持ちがいい。

読みながら私の中に隠れた欲望まで浮き彫りにされていくようで、読んだ後は、何か今すぐに行動を起こしたくてしょうがなくなるような、こういう本は久しぶりというか初めてだったかもしれない。
熱が冷めないうちに花田さんに直接お会いしたいと思ったし、あわよくば本をおすすめされてみたい。

 

花田さんが感じた「会ったばかりの人と話してその場で本を薦める」難しさと楽しさと、説明がつかない高揚感っていうのは、やった事なくてもなぜかすごく共感できたし、私が今の仕事を選んだ潜在的な動機でもある気がした。やる気が出た。

その人のことがわからないと本はすすめられないし、本のことも知らないとすすめられないし、さらに、その人に対して、この本はこういう本だからあなたに読んでほしいという理由なしではすすめられないんじゃないかとも思う。
……

(街中のショーウィンドウに飾られている)ドレスを自分が着ることがなくても、誰かが『あなたはこのドレスが似合うような素敵な人だよ』と言ってくれたら、そのドレスはガラスの向こう側に存在しただけで私に価値をもたらしてくれる。同じことを本でやればいいのだと思った。

そして、花田さんが「好き」を表現するときの文章がいちいちえげつない素晴らしさ。金言だらけで疲れた。

何かしたいけど小さな一歩を踏み出せないでいる人が、この本を読んで猛烈に背中を押されて、気づいたら知らない遠くの場所にたどり着いたりしたらいいと思いました。

ヴィレヴァンに置いてありそうな本だと思ったら、花田さん自身がヴィレヴァンの店長をやっていたという。

とりあえず本の中で花田さんが薦めていた本を読み漁りたいと思います。