kikiの日記

心動いたもの

『変な心理学』『虐殺器官』読書メモ ~脳の愛おしいバグ~

蛙化現象(かえるかげんしょう)。「恋人や好きな人のちょっとアレな言動(食べ方が汚い、店員に横柄な態度を取る、学校で制服姿しか見たことなかったけど私服がダサい等)を目にして、急激に気持ちが冷めてしまう」ことを意味する言葉だと思っていたのですが、というか、多くの人がそういう意味で使っていると思うのですが。

もともと心理学的な「蛙化現象」は、「好きだった相手に好意を持たれると、逆に嫌悪感を抱いてしまう現象」のことを指していたらしい。なんと、好意を持つだけでもダメだった(つらい)。最初「蛙化現象」という言葉がひそかにネット上に出現、その後SNSでバズって一般化していく過程で、どんどん使われ方が変容していったみたいです。

そしてさらに「変」なのは「蛙化現象」には「論文がない」こと。つまり、アカデミックな心理学での研究がほとんど皆無に近い。なのにここまで一般社会に浸透してしまっているのは何故なの?みたいな話を、とても面白おかしく、分かりやすく紐解こうとしてくれる本でした!

私たちの脳は、世界をありのままに認識することができない。

毎日の生活でなだれ込んでくる膨大な情報をすべて正確に処理しようとすると脳がパンクしてしまうから、状況を手っ取り早く理解するため、あらゆる物事を「カテゴリー化」して処理するという省エネ戦略をとっているらしい。だから人間の認知は、思ってるよりズボラで、隙だらけ、あいまい、不完全。

「蛙化現象」で急に相手への気持ちが冷めてしまうその瞬間、(ちゃんと心理学で研究されている訳ではないから筆者の仮説として)それまで脳で処理されていた「相手の理想のイメージ=カテゴリー」が、現実でのささいな言動によって一気に書き換えを迫られ、脳の認知システムがついていけず処理に難航してバグを起こす。

そこで生じる「なんかよくわからないけどめっちゃ不快」な感じを、特に学生などの若年層は感情を区別するための語彙や言語化経験が少ないために、とりあえずそこにあった「蛙化」という便利な言葉でまとめて処理しておく、みたいなことが起こりやすいのではないかという仮説。

「アカデミックな心理学」には当然、筆者のような研究者が存在していて、それはもうじっくりと実証を重ねる学問。研究結果を説明する場面では「こういう条件ではこうなるからまだそこまでは言い切れなくて…」「実はそこはもっと複雑で…」と、どうしても正確さや厳密さを踏み外すことができず、話が長くなる。これを筆者は「研究者のいけねえ癖」だと述べている。

一方で「バズる」言説はむしろ逆。

「人の心理とはこういうものだ」「こうすれば、人は必ずこうなる」と「言い切る」。こういう単純な言説は脳がとっても処理しやすいし、あいまいな感情や日常のモヤモヤを分かりやすく「命名」してもらえるのは安心できて気持ちがいい。そしてその名前がちょっとカッコいいと「無駄に言いたくなる」。だからバズりやすい。

こういう認知の仕組み的な話は特に、なるほどな〜と面白く読めました。そもそもこの筆者の方、本当に研究者の方なのかと疑いたくなるほど文章が面白い…ちょいちょい、いや、かなりの頻度で自虐が効いたボケを挟んできてニヤニヤしてしまう。エッセイとかコラムとかたくさん書いていてほしい。

この「変な心理学」を読む前にもう1冊、伊藤計劃の小説「虐殺器官」を読了していました。SF小説ファンの間でかなり人気が高い作品ですが、私はこれまでほとんどSF小説に触れてこない人生で、でも最近機会があったので読んでみた。

私がこの小説で面白いと思ったのは、物語の設定や戦闘ガジェットのカッコよさなどSF的な要素よりもむしろ、登場人物の「世界認識」の独特さ、でした。
主人公は「世界を『ことば』によって認識している」ことについて、何度も思考を巡らせる。

――「『ことば』が持つ力が好きだった。ことばが人を変化させるのが、不気味で面白くてしょうがなかった」「国家も民族も共同体も『ことば』としか思えなかった」


「ことば」が世界そのものになり得るかどうかは不明ですが、少なくとも私が「変な心理学」で感じた面白さとはリンクしてた気がする。ネタバレ?すると「虐殺器官」に登場する最恐の兵器は「ことば」だ。ある特定の言語のパターン=「虐殺の文法」を伝染させた地域(言語圏)で、必ず大量殺戮が発生してしまうという。

「バズる(大衆的な)心理学用語」と「虐殺の文法」。後者はフィクションだけど、どちらも「人間の脳の脆弱性をつくような影響力の大きい言葉」に触れると人は抗えず、システムが駆動してしまう、という点で似ている話じゃないかなと。

2冊連続で読んだのでより強く繋がりを感じてしまっただけかもしれないけど、私はこういう「脳の愛おしいバグ」にまつわる話に興味があるかもしれない。

▼「虐殺器官」いい愛のことばハイライト

ルツィアに長々と語った母親の話を思い出し、ぼくは全身をかきむしる恥の感情に襲われる。あれとて、結局はルツィアに「好きだ」と言っているにすぎなかったのではないだろうか。

神は死んだ。神は死んだ。大いに結構。
ぼくはルツィアに赦してもらえれば、それでいい。

祈るPerfume、祈るMIKIKO――Perfumeドキュメンタリー映画「コールドスリープ」の感想

ずっと待ってた!Perfumeの25周年ドキュメンタリー映画「コールドスリープ」が先日5/16(金)に公開。当然観るのでとりあえずファンクラブ限定ムビチケは2種類購入しておいた、予告編は未視聴、主題歌となる新曲も聴かずに劇場へ。

ドデカい期待を超える最ッッッ高の映画だった……翌日にもう1回観に行った。何度でも繰り返し観たい、この2時間を完ペキに記憶して脳内再生できるようになるまで、みんなの発言をぜんぶ空で言えるようになるまで観たい。

25周年に向けて2019年から撮り始めていたということは、コロナ禍(東京ドーム公演当日中止等)の裏側も含まれる?それで本当に2時間に収まるのか?と思っていたけど、なるほどこの映画は「コールドスリープ」というタイトル通り「なぜPerfumeはコールドスリープ(活動休止)を決断したのか」だけにフォーカスされていた。決断に至るまでのアレコレは、25年という活動期間の中ではほんの一瞬の出来事だったかもしれないけど、この瞬間には私の大好きな「Perfume」が凝縮されていた。とんでもない映像がたくさん撮れてる。2025年9月、東京ドーム公演の前日に発表された「コールドスリープ」。ファン側は発表された文言を文言どおりに受け取めて、あとは想像することしかできなかった経緯を、ここまで撮ってくれてて良いのかという貴重映像の連続で丁寧に教えてもらえる。あと、2026年以降の3人の映像は特に衝撃映像。SF映画観てるのかと思ったよ……

25年の活動の軌跡は冒頭のダイジェスト映像にまとまっているだけなのも潔くて良い。「25」はただの数字じゃない、全てに歴史と私たちの思い出も詰まりまくってる。
ファンは何度も聞いたことがある広島時代の結成秘話や苦労話を、映画用のインタビューでも改めて3人が語ってくれてて、毎回毎回変わらぬ熱量で話してくれてありがとうという気持ちだし、これは「Perfumeのことを良く知らない」人にぜひ見せつけたい作品になっている。ファンでも観たことない人の方が圧倒的に多い大昔のライブ映像も盛りだくさん(提供:Perfume母・祖母)。これを観ればPerfumeのことが大体ぜんぶ分かるしファンを名乗れるようになります。

主題歌もめちゃめちゃめちゃ良かった……映画用にヤスタカが書き下ろしてくれた「コールドスリープ」という楽曲(そもそもコールドスリープ後にPerfumeの新曲聴けるなんて!) 。曲名からは想像つかなかった、とても軽やかで踊れるムードなのが納得感あるし泣ける。Perfumeのレコーディング風景もこれまで観たことなかった、貴重。しかも私は主題歌聴かないで行ったから、完成品を聴く前に加工前の生声から聴けてしまう体験も初めてだった。生声、鳥肌立った。

「コールドスリープ」発表文言のたたき案を作るまでに、50稿は書いたというMIKIKO先生。さすが「やれば終わる。それに尽きます。絶対、やれば終わるんです。やらないから、終わらない。」という人のやり方だなと思いました(このMIKIKO先生の言葉をよく思い出して、やる気を出してます)。

大事なライブの前には必ず、手を合わせて目を瞑り祈っているMIKIKO先生が映っていた。どれだけ考え抜いて準備した演出も、1回だけの本番でうまく動かなければ台無しになるし、そりゃ祈るよね、毎回私たちが当たり前のように大感動できているのは、チームPerfume全員の素晴らしいプロフェッショナルなお仕事によるものなんだよなと実感した。

Perfumeもライブの前には必ず3人で手を合わせて目を瞑り、精神統一するというルーティンがある、そのシーンも何度か映る。Perfume自身がいちばんPerfumeのために祈り続けてきた人たちだと思う。Perfumeをずっとずっと続けていくために。(とてもストイックな)身体のケアはもちろんのこと、3人の関係性も。

真ん中に立つことが多いあ〜ちゃんは、2人のどちらかに笑いかけた後は必ずもう1人にも同じように笑いかける。コールドスリープ発表文言のたたき案を1台のPCで3人で読むことになったとき、端にいるのっちに「見える?文字大きくする?見える?」て気遣うかしゆか。インタビューでも普段のライブのMCでも、2人のことが大好きだと、本当に美しくて優しい人たちだと真っ直ぐに愛を語る、「私自身が1番のPerfumeファンだ」と宣言するのっち。幼い頃から一緒に居るから仲良しなんだというだけじゃなくて、「この奇跡みたいな関係性を絶対に壊したくない」という、本当に大事だからこそお互いに敬意と、ある意味での緊張感を持ち続けて、ありとあらゆることに心配りし続けている結果としての奇跡なんだなと思って3人のことを見ている(あ〜ちゃんがなんかのテレビ番組で言ってた「3人は男性の好みがバラバラすぎるから仲が良い」説も好き)。

台湾旅行記(美味しい写真多め)

4月、台湾に行ってきた!私の人生3回目の海外旅行。

台湾は2回目、9年ぶり。前回は20歳なりたて上京したての頃、お金はないけど海外には行ってみたくて、最安値ぐらいの飛行機+ホテルのパックを選んだと思う。当時、まだ東京でのひとり暮らしもままならなかった私が、初めての海外、ほぼ計画なしガイドなしで挑んだのが今思えば若干ハードだった。楽しかったけど、移動とか食事とか、システムが分からないものへの対応に苦戦したことが多かった記憶。あれから9年も経っている。今回はそこら辺をわりと余裕でこなせた分、脳のキャパシティが空いたはずで、受信できる情報量が格段に増えた。自分の味覚や嗅覚もだいぶ変化しているだろうし、おかげで、台湾のカッコよさ、可愛さ、面白さ、そして美味しさを、より感じられた旅だったように思う。

1日目―わたしが思い描いていた台湾

着いてまずは台湾の交通系ICカード(悠遊カード)を購入。カードタイプだけじゃなく、少女向け玩具みたいな立体の可愛いデザインもあるらしい、それがコンビニに売ってるらしい、と行きの飛行機で読んだのでとりあえず空港内のコンビニへ。残念ながら立体のやつは見つからなかったけど、とりあえず1番可愛い感じのカードをゲット。

よく見たら「メイプルストーリー」だ(新楓之谷)

空港から電車で1時間ぐらい移動、ホテルにチェックイン。台北駅からほど近い中山エリアにある「ロイヤルニッコータイペイ」という日系ホテル。ドアマンが重たいドアを開けて出迎えてくれるし、当たり前のように日本語で対応してもらえるし、設備もキレイで、ホッとした。

部屋に荷物を置いて身軽になったら、迪化街(ディーホァジェ)を散策。まさに私が想像していた「台湾」だ!

レトロな建物、看板、いちいち可愛くてカッコよくて新鮮で目が忙しい。「妙口四神湯」という屋台で、肉まんとスープ食べた。台湾で初めての食事。めちゃめちゃ美味しかった…。

スープのほうは完全に初体験の味。薬膳っぽいものがゴロゴロ入ってる、これ全部噛んで飲み込んで大丈夫なやつ?分からなかったけど全部食べた。知らない味なのに、この肉まんには異常に合うのが怖い。台湾はもう初夏ぐらいの暑さで、滝汗かきながら飲み干した。「私たち、今、台湾の屋台で食事している…!」と感動もした。

その後も、迪化街のいろんなお店、お茶屋さん、本屋さん、雑貨屋さんなどに立ち寄った。売ってる雑貨の可愛さがツボにハマり、物欲が刺激されていっぱい買っちゃった。台湾雑貨の可愛さを舐めていた。なんだろう、この色の組み合わせの可愛さ。

写ってる以外にもいろいろ買った

そのまま歩いて「寧夏夜市(ニンシャーイエシー)」へ。

これもまさに私が想像していた台湾!!!という光景。ギラギラ明るい屋台、看板の光、人々。こんなお祭りを毎晩楽しめるなんて、台湾の人は羨ましい。

寧夏夜市名物の牡蠣オムレツ(ちょっと並んだ)。鶏めしは、かかってるタレが美味しすぎて混乱した。

あとは気になっていた「飯糰(ファントァン)」食べた。飯糰(ファントァン)とは、もち米おにぎりの中に揚げパンが入ってる食べ物。パンin米。パンの他にもひき肉とか高菜とか、サクサクカリカリいろんな食感と味が混ざって美味しかった。

台湾の電車って飴やガムも含めて飲食禁止(罰金)なんだけど、もしかすると夜市があることも関係しているのかなと思いました。

2日目―憧れのランタン

朝起きて、一発雑貨屋さん(雲彩軒)に寄ってまたいろいろ買ってしまってから、近くの「鼎泰豊(ディンタイフォン)」へ。

開店の30分くらい前に着いたけどすでに大行列。でも開店した後の第一陣で着席できたのと、待っている間に配られるQRコードでモバイルオーダーが済ませられたから料理がすぐ出てきた、ありがたい。

絶対食べたかった小籠包、そして牛肉麺、海老チャーハン、賞味期限が18日間しかないビール。安定の鼎泰豊。ぜんぶ美味しかった!その後、雑貨屋さん2軒(雑貨にドハマり)。

taiwanbiyori.com

↑ここ日本人の方がやってるお店ですごく可愛かった。

あとは「秦境老倉庫」という雑貨屋さんというか骨董品屋さんに行った。中古の食器とか家具とかアクセサリーとか、レトロなアイテムが所狭しと並ぶ。私が心奪われたのは、シール。お前たちは一体どこから来たんだ?となる、年季が入っていて異常に可愛いシールたちが無造作にドサドサッと置かれていた。どうしてもお前たちを日本に持ち帰りたくなり、真剣に選んで3枚購入。

ホテルに戻って1回リセットしてから、十份(シーフェン)に向かった。台湾といえば十份のランタン飛ばし!のイメージがあったので、初めて体験できて嬉しかった本当に。(Perfumeもやってたし)

youtu.be

ローカル電車「平渓線」に揺られて十份駅に到着すると、線路沿いスレスレに商店街。ランタン飛ばしは、線路上で電車が通らない時間に行われる。

デカい吊り橋からデカい川を見たり、ビールを飲んだりして気が済んだら、目についたランタン屋さんに声をかけた(かけなくても、かけられまくるが)。

ランタンの紙の色にはいろいろ意味が込められていて、好きな色を選べる。私たちが選んだランタンは黄色が金運、オレンジが恋愛運の色だったので、運から思い浮かんだ言葉をしたためた。

愛にあふれる人生

いざ飛ばすよ、となったときに記念撮影してくれたおじちゃん、ランタンの文字を読みあげたり、ポーズ指定などして盛り上げてくれながら、動画と写真バシバシ撮ってくれてた(iPhoneって、動画撮りながら写真も撮れることをこのおじちゃんから学びました)。「映え」への理解と、寄り添いが凄まじい!

その夜、 松山文創園区(公園エリア)にある誠品生活というデパートに行った。超絶オシャレスポットだった、また行けたらもっとゆっくりしたいな。初日の夜、ホテル備え付けのシャンプーを使ったらやけに髪がトゥルトゥルになったんだけど、ここにはそのシャンプーの店舗があった。

茶籽堂(cha tzu tang)。値段書いてなくて分からなかったけど、高級そうな佇まいのお店だったから、やっぱり良いシャンプーだったんだ!と思った。後で調べたら日本で手に入れるのちょっと大変そう。買っておけば良かったな。

夜ご飯は「雅香石頭火鍋(延吉店)」にて。店員さんが鍋でお肉や野菜を炒めてくれて、そこに出汁スープを流し入れてくれて「火鍋」が完成する。

このお店は日本語非対応だった。ただでさえ火鍋って日本でもシステムよくわかんないのに、このお店は「先に炒める」という珍しさもありさらにわからず、周りのお客さんの様子を伺ったり、英語のメニューから読み取れる手がかりから店員さんとのアキネーター的なやり取りを繰り返して少しずつ理解。A.最初に炒める具材だけは店員さんに注文、スープを入れた後に放り込みたい具材と、ドリンクは冷蔵庫から勝手に取ってきて良い、最後に追加具材の空き皿とドリンクを数えてお会計。

いやぁ、でも本当に美味かったよこれ…シメに入れたインスタント麺は、私たちが育てあげた火鍋スープがしみしみぐずぐず。

3日目―海老が好きだ

最終日の朝。まずは腹ごしらえ、ホテル近くの「吉星港式飲茶」へ(24時間営業!の飲茶)。

海老とトリュフとコーンの点心、もちもちの海老餃子、海老チャーハン。海老に惹かれてるな。この点心、今回の台湾旅行でいちばん気に入った食べ物かもしれない…おかわりしてもう1セット食べた。

最後の目的地は「宝蔵巌国際芸術村」。行く前に台湾通の人に教えてもらって気になってたスポット。

駅から10分くらい歩いたところにひっそりとある、静かであんまり人がいない。廃墟っぽい建物の中を進んでいくと、不意に謎のアート作品が現れる。カフェもある。時間がゆっくり流れていて、不思議でかわいい場所だった。

その後は空港に向かって、無事に帰国!旅、おしまい。翌日は1日休みを取って完全リセット(大切)。海外旅行ってやっぱり面白い。台湾また絶対行きたい、行く。実は前回の台湾、基本何を食べても慣れない香りと味がして抵抗感あったんだけど、今回は、何を食べても本当に美味しい!と思った、これは大きな変化。

kikitanaka.hatenablog.com

こちらは3年前の日記。

私は20代もなかば、もうすぐ30くらいの年齢だけど、現実になるのは結構先だろうと思っている欲望が「海外旅行」。

海外旅行した!伏線回収!

『わたしたちが27歳だったころ』読書メモ

タイトルだけで即購入。InstagramのStoriesで、後輩が「27歳の誕生日を迎えたので購入した」と本の写真を投稿していて(素敵です)、存在を知りました。

27歳。私はもう過ぎたけどほぼそれくらいの年齢です。忙しく過ごしているとあまり考えずに済みますが、実は悩みは多いと思う。選択肢が多すぎるゆえの、贅沢すぎる悩み。いよいよ決断を迫られるような気がしてきてしまう、例えば何だ、その、結婚とか、出産、仕事、その辺り。

一方で27歳ぐらいって、ようやく自分や社会のことが少しずつ分かり始め、体力・気力的にも、良いパフォーマンスを出しやすい時期だと思う(悪く言えば「無理できてしまう」)。自分の意思で物事を決められる、自分の言葉で話せるようになってくる、気がつけば身の周りは自分で選択したものばかり。だから割と「今が楽しい」。それがやっかい。

こんなにも無敵なスーパースター状態にもかかわらず、頭の片隅で将来のこととかがチラついて不安になる私たちに寄り添うような企画。雑誌「with」の連載「わたしたちが27歳だったころ」。人生の先輩方が当時何を考えて何をしていたか、それが今にどう繋がっているのかを振り返る。すごい良い企画だなと思いました。

登場するのは成功者ばかり(俳優、映画作家、脚本家、宇宙飛行士、映画字幕翻訳者、ドラマプロデューサーなど)なので、等身大の寄り添いとは言い難いですが、さすがに皆さんエグい向上心自律心をお持ちなんだと分かるので、やる気をもらえます。

特に印象に残ったのは、映画作家・河瀨直美さんが27歳ぐらいのころ、ドキュメンタリーを撮影していたときに取材したという”村のおっちゃん”の言葉。

「自然の中で生きているものには、みんな〝時期〟があるんだよ。桜の季節に柿が食いたいと思っても食えないんだから、桜の季節には、桜がきれいだと思っておけばいいんだよ」

おっしゃるとおりですね。今が楽しいなら、それを存分に感じていなきゃね、と心を軽くしてくれるお言葉。お花見だって健康な身体と精神がないと楽しめないので、きれいだと思えているならちゃんと何とか生きている証であり奇跡。

その他もメモ。

俳優・山口智子さん

「相手にこうしてもらいたい」なんて求めるのは、100億年早いですよ。相手の喜ぶ顔を思って、自分がどう楽しく変えていくか。それしか人間関係を好転させる方法はないと思う。

俳優・長谷川京子さん

母親になったからといって、女性としての自分が失われる感覚がなかったか? それはまったくなかったですね。

劇作家/小説家・本谷有希子さん

先日取材で「影響を受けた映画は何ですか?」と聞かれて、私「『タイタニック』です」って言えたんです!(中略)「こいつわかってるな」とか「わかってねぇな」とか、どっちでもいいや、誰に何を思われてもいいや、どう判断されてもいいやって思えるようになってきてる。あぁ、私は強くなったなって思いました、さすがに「タイタニック」出せた時には(笑)。

元厚生労働事務次官/津田塾大学客員教授村木厚子さん

自分の借りは、他の人が困っているときにお返しする。貸し借りの感覚を忘れなければいいんです。

ついでに以下、メモ残してなかったけど読んだ本。

私のための物語ではないのかなとあまりハマれぬまま読了。でもそのハマれなさこそ重要だったのだと、あとがきを読んで思えた。

私が過去に書いた「みどりいせき」の感想を読んでくれた方が勧めてくれた。たしかに「みどりいせき」にかなり近いバイブス。脳内がいつも言葉でいっぱいな主人公。

『悪文の構造』千早 耿一郎 読書メモ

『悪文の構造』千早 耿一郎 | 筑摩書房

読みました。

いきなり余談。最近、移動中に読むための本が欲しいけど、読みたいものがパッと思い浮かばないというタイミングがよくある。そんなとき、X(Twitter)を使う。普段からダラダラXを眺めていれば流れてくる本の紹介ポスト、いいなと思ったらブックマークしておく。後からそのブックマーク欄を見返せば、「そういえばこれ読んでみたかったんだ」と思い出せる。『悪文の構造』も、この流れで購入した本。

”良い文章”を書くための技術書は数え切れないほど出版されているけど、これは”悪い文章”の方を分析しようとしているのが面白いなと思ってブックマークしていた。

初版は1979年。2024年に文庫化されるにあたって改訂が加えられている模様。内容はとても難解だったけど、気づきもあったので読書メモに残してみる。

 

『悪文の構造』目次
1、機能的な文章とは
2、日本語文の構造
3、長文は悪文
4、短いことはいいことだ
5、なにが主格か
6、述語は基幹である
7、なにを修飾するか
8、「は」のイキは長い
9、合流点はどこか――並列語の盲点(1)――
10、左右均衡の論理――並列語の盲点(2)――
11、無責任な仲人――接続の論理――
12、この漠然たるもの――「が」を濫用するな――
13、切れ目を示せ――読者のための句読点――
14、正しく伝える努力
15、曖昧な表現
16、表現の過不足
17、文と人間
18、文章のリズム
19、機能的なものこそ美しい
あとがき
解説 「悪文」に名著が多い理由(石黒圭)

 

まず、本の中で「悪文」の実例として取り扱われている文章が非常に固くて長くて、途方もない、読む気が起きない…法律とか公的文書とか、普段なかなか触れる機会が少ない文章。例えば。

【元の文章】

〔行政管理庁による〕行政運営の改善は、前叙のように将来に向った予防的措置であって、非違の糾弾に編(偏─筆者)することは避けるにあるものであって、その性質上過去に生じた違法不当な行為に対する責任の追及とは種々の面で異なって居り、その両者を同一機関〔=行政管理庁のこと〕で遂行することは困難な問題があるのである。(東京高等裁判所控訴審判決理由」)

何が書いてあるかわからないよね?

この後に、筆者による問題点の指摘と、添削が続く。

【添削後】

行政運営の改善は、違法不当な行為を予防するために行なうべきものであって、違法不当な行為を糾弾するために行なうべきものでない。これらの行為に関する責任の追及は、別になされねばならない。予防的措置と責任追及との二つを同一の機関で行なうのには、困難な問題があるのである。

添削されてもまだ難しい。

こんな感じで、実例→解説→添削の繰り返し。ほんで、この例は良いと思うんだけど、筆者が添削した文章より元の文章のほうがスッキリしていて読みやすいな…と思う例も中にはあった。

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”悪文”を”悪”たらしめる要因は、主語と述語が対応していない、修飾語や被修飾語が対応していない、語の選択、読点の打ち方が不明瞭であること、文脈の混同、不要な表現が含まれているなどがあり、そのすべては、その文が「長文」であるということが影響しているのだが、同じように著者が繰り返し強調していたのは、「読者に親切であれ」ということだ。文章は時間をかけて削られなければならないこと、それが読者に対して親切であるということだと。

 

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……はい。自ら”悪文”の例を作ってみました(ヒヤヒヤ)。

これを添削します。

【添削後】

もし本の内容を一言でまとめるなら「悪文とは、長文」、ということになりそうだ。なぜなら、”悪文”の構成要素である「主語・述語が対応していない」「修飾語・被修飾語が対応していない」「読点の打ち方が良くない」「文脈の混同がある」…などの基本にはすべて「文章が長い」という根本的な問題があるからだ。

もうひとつ、著者が本の中で繰り返していたのは、「読者に親切であれ」ということ。読者に対して親切な文章は、時間をかけて削られているものだ。

 

【添削ポイント】

  • まず結論を述べる構成にした(読者に行き先を示す)
  • 一つの文の中で伝えることを、一つに絞った(むやみに文章をつなげて長くしない)
  • テーマごとに段落を分けた(前半が「長文」、後半が「読者に親切であれ」)
  • 「主語・述語が対応していない」以降に続く、”悪文”の要素の粒度を揃えた/不要な要素は削除した 等

くぅ~、難し!添削後の文章も、添削お待ちしています。

「日本語の文法」を改めて解説される機会ってあまりないから、新鮮で面白かったです。文法的に正しいから良い・間違っているから悪い、という単純な話ではないと思いますが。

 

▼読んで良かった、関連しそうな図書▼

火鍋って絶対何かヤバい成分が含まれてる

”火鍋”食べたことありますか?こういうの。

AI による概要
火鍋(ひなべ)は、中国発祥の鍋料理で、熱いスープで肉や野菜などの具材を煮込みながら食べる料理です。「火にかけて煮込む鍋」という意味で、中国では日本の鍋全般を指すこともありますが、日本では特に唐辛子と花椒の痺れる辛さ(麻辣)が特徴の赤いスープと、あっさりした白いスープ(白湯)を両方楽しめる二色鍋(鴛鴦鍋:えんおうなべ)が有名で、自分好みのつけダレで味の変化を楽しむのが醍醐味です。

食べたことがあり、「美味しいな」「好きだな」と思った方にお伺いします。

初めて火鍋を”体験”した後、1週間以上火鍋を食べずに耐えられましたか

私は初めて食べたのが今月半ばでしたが、その翌日にはもう火鍋が食べたくて堪らなくなっており、ここ2週間のうちに4回も食べに行ってしまいました。

初めての火鍋は、妹に連れられて……

jp.haidilao-inc.com

海底撈火鍋(はいでいらおひなべ)、というお店に行きました。中国最大規模の直営火鍋ブランドとのことで、まず着いて最初に驚いたのが、入店を待つ人の数。予約していたにも関わらず30分くらい待った。そんなに人気なのかこの店、火鍋……(流行りに疎い)。

入店後に驚いたのが、店内のやかまし。ギラギラ明るい店内に、火鍋を囲む団体客がごった返し、至るところで店員によるダンス?歌?のパフォーマンスが勃発。目から・耳から入ってくる情報量の多さに、とても気が散る。全く集中できないので火鍋?どころではなく、注文のシステムもよくわからないので同行者に任せていたら、あれよあれよという間に火鍋?がスタート。

タッチパネルで注文するシステム。今思うと、4種類も同時にスープが選べるのは珍しい。”火鍋”らしい赤いスープ(麻辣スープ)がめちゃくちゃ辛くて、食べるたびにダメージくらう……

「429円(税込)/人」で楽しめる「たれバー」には、もう意味わからんほどたくさん調味料の種類があって、何をどう選んで、どう食べたら正解なのか全くわからない(他のテーブルをチラ見すると、この「たれバー」を何度も往復して取ってきてるであろう使用済みのお皿が積み重なっていて何となく察知した、これらを好きに組み合わせて楽しむのが醍醐味なんだろうと)

でもね、救いだったのは、4種類のうちの1つに選んでた「トマト鍋」スープがめちゃくちゃ美味しかったこと(トマト大好き)。トマトばっかり食べちゃってた。たまに麻辣スープ食べて、辛くてダメージ受けてヒーヒー言って、またトマトに戻る。その繰り返し。

熱い、辛い、うるさい、トマト美味しい、音楽鳴り始めた、何か誕生日祝い始まった、突然あっちの方で変面パフォーマンス始まった。てか辛ッッッ!美味しい。辛い。うるさい。配膳ロボかわいい。暑い。熱い。うるさい。辛い。

最後の〆で、さすがに無視できなくなっていた「カンフー麺パフォーマンス」を注文してみることに。400円くらい。

キタ~!!!!♫

店員のお兄さんが、持ち運べるサイズのスピーカーをテーブルに置いて、大音量でミュージック流しながら見事なパフォーマンス。さっきからずっと周りでやってたし、何が起こるかは分かってたけど、私たちのためにカンフー麺振り回してもらえると段違いに楽しい。出来上がったカンフー麺は刻んで鍋に投入してもらえ、〆までヒーヒー言いながら楽しみましたとさ。

おしぼりや店内のポスターに書かれている海底撈火鍋(はいでいらおひなべ)のキャッチコピーとして「海底撈を食べれば すぐに悩みなくなる」というものがありました。

情報量多すぎて私が一体何を食べたのかよく覚えてないけど、たしかに「楽しかった」ということだけ残ってる。熱くて辛くてうるさすぎるが故に、結果として日常の些細なことをすべて忘れ去り、火鍋を楽しめてしまったようです。

驚くべきことに翌日、「火鍋、めちゃくちゃ食べたい……」となっていました。

 

1週間後、満を持して2回目の火鍋へ。渋谷の小肥羊(しゃおふぇいやん)。xfy.co.jp

今度は「トマト鍋」が選べませんでした。赤と白、2色のみ。大丈夫かなと思いましたが、「小辛」を選んだからかちょうど良い辛さ、美味しい!海底撈ほどやかましくなくて落ち着いているので、ここで初めて”火鍋”に集中することができた。

なんか、スープにいろいろ浮かんでる!?薬膳(ナツメ、クコの実、生姜、ニンニク、花椒など…)がゴロゴロ入っていて、これが火鍋の美味しさのもとなんだと気付く。

観光地の温泉にりんごとか、ゆずとかがゴロゴロ浮かべられてるときの嬉しさに近い(?)。こちらの、グツグツで熱くて美味しい温泉に、ラム肉、豚肉、キャベツ、チンゲン菜、きのこ、レンコン、春雨、海老つみれ……何でもかんでもポイポイ入れてOK。

前回はよく分からなかった調味料も、今回は「ゴマだれ」「にんにくごま油」をチョイス。たまにつけて食べると、なるほど味変になって、美味しい~!無我夢中で食べられる、火鍋、幸せすぎ……(涙)

火鍋を食べた直後が、いちばん火鍋食べたくなるんだよな。ああ、楽しかった。美味しかった。火鍋食べたい、火鍋クレェ……ヒナベ、ヒナベクレヨォ……

食べた後は身体ポカポカするし、気持ちもどこかハイになる気がする。火鍋って、元気になれる。結果、4日後とその3日後にもまた食べに行ってしまった。

ここで疑念。

"火鍋"って、本当に合法の食べ物?何かその……ヤベェ成分、流通したらいけないスパイスみたいなものが薬膳の中に紛れ込んでいて、私はその中毒症状に陥ってしまっているだけなのではないのか。だってこれまでの人生、こんなにも食べ物にどハマりして繰り返し食べに行ってしまった事ないんだもん。

 

\含まれていませんでした/

このように、知らず知らずのうちにより強い辛みを求めてしまうのは、私たちの脳の働きと関係があります。まず、辛いものを食べると、脳内からβ-エンドルフィンというホルモンが分泌されます。このホルモンには、ストレスを和らげたり幸せな気持ちにさせたりする効果があります。

また、β-エンドルフィンによって幸福感が増すと、脳からさらに興奮作用のあるドーパミンというホルモンも分泌されます。ドーパミンが分泌されると、食べれば食べるほど気分が良くなり、「もっと辛いものが食べたい!」と感じるようになります。

このサイクルを繰り返すことで、『辛いものを食べると、幸せな気分を味わえる』と脳が認識し、辛いものがクセになってしまうのです。

www.pietro.co.jp

火鍋にいけないものが含まれている訳はなく、辛いものを食べて脳内で興奮ホルモンがドバドバ放出されていただけでした。引用元によると「無性に辛いものが食べたくなるのはストレスが溜まっているサインかもしれません。ストレスを感じた時、脳はそれを解消しようとして無意識に別の刺激を求めるようになります。」ともありました。

……ただの「ストレス発散」だった。ちょっと恥ずかしいんですが。落ち着こうよ私。

そしてどうやらこの「ドーパミン」的幸福を最大化させるためには、土台として「セロトニン」「オキシトシン」がしっかり放出されていることが必要とのこと。セロトニンオキシトシン的幸福とは、睡眠を取る、朝は日光を浴びる、人とコミュニケーションを楽しむ、適度な運動をする……いわゆるきちんとした「生活」を大事にしましょうというところに帰結するようです。

kentei.healthcare

思えば2025年は大変刺激的な1年だった(人との出会い、別れ、免許合宿、度重なる移動や旅行、でんぱ組.incのエンディングやPerfumeコールドスリープをはじめとする感傷的なライブ体験などなど)。そんな1年の終わりに、さらなる強い刺激を求めて辛いものにドハマりしている自分は本当に自分らしいなと、可笑しいです。来年のテーマは「セロトニン分泌」にしようかな。

(うるさいうるさいと書きすぎたけど、海底撈火鍋にもぜひまた行きたい。楽しかった。あれはまさに”体験”だ!)

tabelog.com

M-1グランプリ2025放送終了後、日付変わるまでにブログ書き終えたかった

M-1グランプリ2025!終わってしまいましたね…

放送終了の30分後(22:41)、このブログを書き始めています。SNSで皆さんの感想を読みながら余韻にひたる前に、まず自分の言葉だけで思ったことを書き殴れたら面白いんじゃないかと思い。鮮度第一、本日中に書き終えられるよう頑張ります。

どんなネタだったかという説明は省きますので、観た人にしか伝わらない文章になると思います、あしからず…

M-1は昨年がドラマチックで面白すぎたので(「令和ロマン」が2年連続トップバッターから優勝)、それを超えてくることはさすがにないんじゃないかと思ってましたが…昨年の感想はこちらでちょこっと書いている(↓)

kikitanaka.hatenablog.com

まず、オープニングの映像。M-1って映像作る人うますぎるな。M-1自体がもう「映画」だなと思えるオープニングでした。「令和ロマン」が参加しなくなった後のM-1を「世代交代」というキーワードでうまく表現していて、めちゃワクワクした。

出順1:ヤーレンズ

ヤーレンズがトップバッターとは…!

昨年と一昨年の「令和ロマン」がどちらもトップバッターで引かれて優勝している中、「次に優勝するのは君たちだよ」って言われてるような出順。登場前の煽りVTRで、自分たちの漫才を「乱れ打ち」と表現していたヤーレンズ。ネタが始まると「鬼滅の刃」「トーマス」みたいな子供向けボケの後に「マーガレットサッチャー」とか「光栄ある孤立」とか、世界史の教科書みたいなイギリス政治ボケがあって、その直後になぜか「糞尿」を投げつけられたりして(?)。さすがに振り幅、「乱れ打ち」が過ぎるって。司会の今田耕司さん、審査員、観客さえもイジって巻き込んでいた。「M-1の観客は感度いいだろ、もっと来いよ!」はおそらく「THE W」(12月放送)を意識した時事ネタで鳥肌立った。お笑いコアファンへの目配せも抜かりない。観覧客もあの時相当テンション上がって、行けヤーレンズ!ってなっただろうなぁ。全方位すぎて最高だった。

出順2:めぞん

おもろい!恋バナ。最初、設定が発表された瞬間に、いや「ミキちゃん」は絶対に彼のこと好きじゃん、と思ってしまった、途中で「ミキの気持ち考えろ!」っていう展開が来てようやく引き込まれた。そうだよまずミキちゃんだろって。そこから立場が逆転して「そりゃミキちゃん悪いな」となってからのサンボマスター、という展開がすごく面白かったんですが、審査員的には「歌に逃げた」という評価が多数派っぽくて。出順1番だったらもっと良かったのかな…それでも高評価してくれてたミルクボーイ駒場さんのコメントがめちゃくちゃ良かった。

出順3:カナメストーン

敗者復活組。15:00~敗者復活から観てたんだけど、カナメストーンだけはちょうど見逃してたので決勝が初見でした。見た目インパクトある、2人とも髪型おもろい、喋り方おもろい、キャラで笑わせる・愛されるタイプの人たちなんだな〜とすぐ受け入れられた。「バイオレンスな場面で『笑ってコラえて/ダーツの旅』のテーマソングが流れる」というくだりが個人的にハマらなかったため、それが3回ぐらい繰り返されたのでちょっとハマりキレず。最後のほうのツッコミワードで徐々に面白くなってきたので他のネタもぜひ観てみたい!と思えた。

出順4:エバース

昨年決勝、おもろかったよな〜。相変わらず、ふたりが発する言葉の全部がおもしろい、間がおもしろい(町田が「あん?」て言うのだけでもおもしろい)。小説みたいな漫才です。キラーフレーズがバンバン飛び出す。
いやしかし高得点すぎる……そこまでか???トップのヤーレンズ面白かったな~を全然引きずってるよ私は……

出順5:真空ジェシカ


登場直後にエレベーター(せり上がり)をイジるボケ、直前のエバースに引き続き「車」ネタになってしまったことに触れる、などなど、序盤から超絶余裕を感じた。5年連続5回目、本人たちの言う通り真空ジェシカの「レギュラー番組」としてリラックスして、楽しんでくれているんだなということが分かって期待が高まる。個人的に、運転免許取得したばかりなので「ペーパードライバー講習」ネタ楽しかった。今年もM-1決勝行けたということは、この後相席食堂の「街ブラ-1グランプリ」にも5年連続で出場してくれるんだなと嬉しい気持ちになった。

………青しんご???

出順6:ヨネダ2000

ヨネダ2000は出てくれてるのが嬉しい!
3年ぶりのM-1ってことはあの「餅つき」ネタぶりってことだよな。今年は「バスケ」。相変わらずリズム感めっちゃ良い、あやや入ってくる前のとこのリズム好き。ず~っと脱力してふざけてくれてる、唯一女性の出場者であるとかそういうの一切関係ない感じが気持ちよくて安心できる、応援している

出順7:たくろう

ツカミの「裸眼の化け物です」で掴まれた。
「俺は何を言えばいいの?わからんかった」←私も同じ気持ちw

ずっと赤木が、ただでさえ苦手な上に意味わからん大喜利に巻き込まれ続けるスタイルなんだな。面白かったんだけど点数高すぎ???ここでヤーレンズの敗退が決定、ショック……

私が勝手に、過去2年分のM-1の続きとして楽しみすぎてしまっているだけで、ヤーレンズが優勝するドラマを欲しすぎていただけなのかもしれないけど……

出順8:ドンデコルテ

初登場4組のうち、ドンデコルテと豪快キャプテンだけは、よしもとの劇場で観たことあったので知ってました。まだ私はヤーレンズの敗退を引きずっているので…初出場組がぶっちぎって、捲ってくれ!の気持ちで応援しながらみていた。
「デジタルデトックス」という設定、いいなぁ、からの意外な展開で、ケラケラ笑えた
8組目だし結構観る側も疲れているんですが、するする頭入ってくる、良いネタ選んだな~と思いました。「自民党は…」でドキッとするのに、「ありません!」が続いて安心してまたケラケラ

出順9:豪快キャプテン

こちらもよしもとの劇場で観たことあった2組目。左側の人が「じゃけえ」って言ってる、広島弁だ、みたいなところが気になる。右側の人がずっと何かに怒ってる、前劇場でみたときはそれがおもしろい人たちだったなと思い出した。

今回も同じく、ずっと何かに怒ってるネタなんだけどなぜかハマれなくて……前みたときは何で怒ってたんだっけ?ずっと怒ってるなこの人、ということがめっちゃ面白い、となったはずなんだけど、そうなるにはいくつか条件が必要みたいだ。ちょっと緊張したり、噛んだりしてたのも影響してるのかな?

出順10:ママタルト

昨年、決勝の審査で「ツッコミがやりすぎ」みたいなこと言われて、絶対そんなことないよって思ってた記憶。ツッコミやりすぎなのが面白いのに。変わってないことに期待したけどちょっとツッコミおさえちゃってた???一昨年の、敗者復活線の山登りのネタのときが1番面白かったな

最終決戦はドンデコルテ、エバース、たくろうが残った。
どこも面白かったけど、やっぱりたくろうを応援したくなってしまうよ、面白いネタであってくれ、勝ってくれ、そうじゃないとヤーレンズが浮かばれない、となり。結果、たくろうがちゃんとめちゃくちゃ面白くてよかった。赤木の大喜利がひとつも外れない。たくろうに優勝してほしいな……

…よかったあ!

2年間続いた「令和ロマン」主人公の物語が終結し、まだ知られてない、新しくて面白いチャンピオンが生まれて、1回M-1がリセットされた感がある。(ドンデコルテは少しだけ「錦鯉」のようなのリベンジ感があったし、エバースは決勝経験者だしもう4ネタぐらい見ているからかなぁ)

同じネタを観たとしてもどれぐらい笑えるか、審査で何点つけるのかには、どれだけ意識していたって「気持ち」も少しは乗っかっちゃうと思う。出場した10組は全員間違いなく面白かったんだけど、出る順番がめちゃくちゃ影響するなと思った(「トップバッターだから優勝できなかった」が令和ロマンのおかげで通用しなくなっちゃってるのは酷だ)

そしてこれも間違いないのは「審査される側が常に1番偉いし凄いよ」ということ。順位とか結果って、いろんな外部要素や運が影響してしまってるものなので、その人達の実力を評価しきれるものには絶対ならない。100人いたら100通りの気持ちと感想があるだけ。だから私も、もっとずっと審査される側でいたいなって思えた。その方が楽しそうだから。やる気もらえたよ。今年も本当に楽しかったです。

ただいまの時刻、1:00。当日中に書き切るのは難しかった…

2026年、ヤーレンズもっと応援したい…!あとは劇場行って面白い芸人さんにどんどん出会いたいなぁ