kikiの日記

心動いたもの

『深く、しっかり息をして』川上未映子 読書メモ

ちまちまと長い時間をかけて読んだ、川上未映子さんのエッセイ集

深く、しっかり息をして

エッセイというものが文章の中で1番好きかもしれない。

「頭の柔らかい人になりたい」という欲求を1番手軽に満たせるからだと思う(なれるとは言っていない)。ファッション雑誌を眺めていれば、お買い物してる気持ちになれるのと同じ。

しかも川上未映子さんの書いたものだったら尚更。

2011年から2022年。小説を書きながら出産・育児という変化もあった川上未映子さんの約10年間、雑誌Hanakoで連載を続けていたエッセイの中から80本が抜粋されている。

タイトルのとおり、しっかり息を吸うことの大切さを教えてくれるエッセイもある。なんか調子があがらないときって、呼吸が浅くなっていることが多いという気づき。川上未映子さんがヨガをやっているとき、深い呼吸を意識するのとしないのとでは、汗のかきかたが全然違うって。それを読んでから、今、自分息できてる?ってふとしたときに意識するようになった。

 

最近は専ら電子書籍派なんだけど(通勤時間に読みやすいから)、電子書籍って、蛍光ペンで色つけたり付箋を貼る的なアクションができてそれらを後でまとめて見返せるのが便利と気がついた。

 

私が大学1年生くらいの頃、出先でハンカチを貸してくれた友達に対して、「女子力ある」て言ったら、「常識力♪」てさりげなく返されたことを今でも時々思い出す。という事を、この本読んでて思い出すなどした。

あれから10年くらいが経ったけど、当時のあの子は私の知らない世界をたくさん知っていたんだなって思う。最近流行りのドラマ「不適切にもほどがある!」を批判してる人を批判してる人、にモヤッとする。「本音なんかどうでもいい、大事なのは建前だ」という本の中の言葉が今の私にすごくしっくりきた。

10年なんてまたすぐに経つ、いっぱい勉強していっぱい冒険したい。